学校で習った英語が英会話で実際に使えた人というのはどれだけいるのだろうか。
僕の場合、たまたま外国人の検査チームのいる内装の仕事を請けたことがあったのだが、本当にコミニュケーションの大変さは参ったの一言に尽きた。英文が頭に浮かんでこないというのも問題だったのだが、最大の問題はヒアリング。ペラペラと長く話されるともう、単語しか聞き取れない僕の語学力の限界点を超えていた。
幸いながら僕の仕事での相棒が語学に堪能な男で、僕はすっかり彼に頼りきっていた。
「もっと君も喋ってくれ」とか言われたが知ったこっちゃない。話せないものは話せないとばかりに開き直り、彼を通訳代わりに利用して仕事を済ませていた。
そんな態度でいた僕に、やがて手痛いしっぺ返しがきた。その相棒が風邪でダウンして、僕が直接彼らと話しをするしかなくなったのだ。
僕も一応、既に100円ショップで簡単な英会話の本を買って練習はしていたのだが、無残なものだった。ヒアリングができないのだから会話にならない。
結局は身振り手振りがものをいい、さらに「このウィンドウがアップ、このテーブルをライトに」などと日本語と英語を織り交ぜ、どうにかこうにかコミュニュケーションを成立させた。
翌日心配した彼が無理して出社してくれたのだが、あのまま続けば僕はノイローゼになっていたかもしれない。その仕事は無事に終わったのだが、いざという事態に備えて、僕はまだその英会話の本で練習は続けている。